各種メディアのプレス・コピーのマスターの作成方法とご入稿についてご案内します。
もくじ
マスター作成時の注意点
プレスやコピーサービスでは、原則としてお客様からご支給いただいたマスターを完全にそのまま量産・複製します。
(当店に内容の編集をご依頼いただいた場合をのぞく)
マスターの内容は納品するディスクにもそのまま反映されます。ご入稿前に必ずマスターに問題や間違いがないかをご確認ください。
- 主な確認ポイント
- 問題なく最後まで再生されるか
- 収録している音声、映像やトラック順、収録順に間違いはないか
- 音声や映像に意図しないノイズなどが入っていないか
- (DVD/Blu-rayの場合)メニュー画面やチャプター設定、画面遷移に間違いはないか
マスターの問題に起因する納品物の不備について、当店では一切の責任を負いかねます。お客様の責において間違いのないマスターの作成をお願いいたします。
マスターのご支給方法
マスターをご支給いただく方法は大きくわけて以下の2通りになります。
- ディスクを送付
- オンラインでデータを送付
納期に余裕がなく1日でも早い進行をご希望の場合は、即日受け入れが可能なオンライン入稿がオススメです。
マスターをディスクで送付する場合
マスターディスクの送付先
現物となるディスク(CD/DVD/Blu-ray)を当店指定の住所までお送りください。
通常のマスター送付先
〒116-0013
東京都荒川区西日暮里2-27-4 アルシア日暮里201号
スタジオギフヤ あて
電話番号:03-4400-4488
※ご注文の内容によっては工場に直接マスターご送付をお願いすることがあります。その際は上記以外の当店が指定する住所までお送りいただきます。
発送には「手渡し配達」となる宅配便などをご利用ください。
ポスト投函となるメール便などは配達が遅れ納期延長に繋がる場合があります。
ディスクのケースに品番や作品名などを書き込み、こちらがどの作品のマスターかわかるようにお手配ください。
マスターディスク作成時の注意点
マスターディスクは「ディスクアットワンス」で書き込むか、もしくは「ファイナライズ」処理をおこなってください。
マスターディスクを作成する際は、ライティングソフトを使用して焼き込みをおこなってください。
PCのウィンドウ上でファイルをドラッグ&ドロップして書き込んだディスクはマスターに適さない場合があります。
CPRM対応DVD-Rやハードディスクレコーダーで書き込んだDVD-Rはエラーの原因となり、マスターとして使用できない場合があります。
マスターディスク返却について
ご支給いただいたマスターディスクは原則として最低1年のあいだ当社で保管し、追加生産のご注文の際に使用します。
そのため通常はマスターディスクの返却をおこなっておりません。
事前にマスターディスクのバックアップ(コピー)をお手物に残すか、マスター返却希望のご連絡をお願いいたします(返却の方法によっては別途配送料がかかる場合があります)。
マスターをデータ(オンライン)で送付する場
ファイル転送サービスやウェブストレージを使用し、マスターのデータをアップロード後にダウンロード用URLを以下のメールアドレスまでお送りください。
info@s-gifuya.com
スタジオギフヤあて
その際にフォルダ名を品番にする、メッセージにお客様のお名前を記入する、などして、こちらがどの作品のマスターかわかるように手配をお願いします。
当店推奨のファイル転送サービス:GigaFile(ギガファイル)便 (外部サイト)
ギガファイル便使用時の注意
ギガファイル便でアップロードする際に、PC上でフォルダ構造ができている状態のファイルをアップロードしギガファイル便上で「まとめる」機能を使用すると、フォルダ構造が崩れます。
事前にローカルPC上で全体のフォルダごとzipなどの書庫形式にまとめてからアップロードすることで、フォルダのツリー構造を崩さずにアップロードすることが可能です。
全てのファイルがルートディレクトリにある場合は無関係です。
CDマスター入稿方法
CDマスターは大きくわけて以下の2種類があり、対応している入稿方法が少し異なります。
- 音声CD(音楽CD)
- データCD(CD-ROM)
音声CDの場合
オーディオCDでの入稿
オーディオCD(CD-DA)になっているCD-Rを当店指定の住所までご送付ください。
このCDはプリマスターCD(PMCD)と呼び、スタジオにマスター作成を依頼した場合はこの呼び方でディスクを渡されることがあります。
CDコピー用のマスターとしてはこの方法が最もエラーが起こりづらいです。
CDコピー時はオーディオCDでのご入稿を最も推奨しています。
DDPマスターでの入稿
DDPイメージファイルをオンラインでご送付ください。
もしくはDDPのデータが収録されたCD-RやDVD-Rを当店指定の住所までご送付ください。
DDPはCDプレス用のマスターとしては最もエラーが起こりづらい種類です。
CDプレス時はDDPマスターでのご入稿を最も推奨しています。
音声ファイルでの入稿
以下の要領で、収録するwavなどの音声ファイルをオンラインでご支給ください。
- 音声フォーマット:44.1khz、16bit、2ch
これ以外のフォーマットも取り扱い可能ですが、マスター作成後に音質等が変化する場合があります。 - 収録順がわかるよう、ファイル名をトラック番号にしてください。
例:「01.wav」など - 各トラックのプリギャップ(曲のあいだのポーズ時間)秒数をメール等でお知らせください。
指定がない場合は各トラック2秒のプリギャップを設定してマスターを作成します。
DJミックスやメドレー楽曲など、プリギャップが0秒でないとおかしくなる作品の場合は必ずご指定ください。
音声ファイルでの入稿はマスター作成費用(通常¥2,000消費税込)が追加となりますが、納期を急いでいてDDPの作成ができない場合は、CD現物を送っていると配送に日数がかかるため、日程短縮には有効な方法です。
CD-TEXTについて
トラック名やアーティスト名などの情報が入ったCD-TEXTは、「保証無し」となります。
ご支給いただいたマスターにCD-TEXTが設定されている場合は、プレス・コピー後のディスクにおいて文字化けが起こるなど正しく反映されないことがあります。
またプレス工程のスタンパー作成においてエラーの原因となる場合があるため、CD-TEXTをマスターとしてご支給いただくことは推奨しません。
CD-TEXTマスターをご支給いただいた場合、エラー回避のために当店または工場でテキスト情報を消去もしくは編集して複製を進行することがありますのでご了承ください。
iTunes・Media Playerやカーナビ・カーオーディオなどの音楽プレイヤーで表示される曲名などの情報は、CD-TEXTではなくインターネットのデータベースに情報を登録する「CDDB」の使用を推奨しています。
データベースへの情報登録はiTunesなどでおこなえます。登録の手順などは以下のページでご確認ください。
データCDの場合
CD-ROMでの入稿
データCD(CD-ROM)になっているCD-Rを当店指定の住所までご送付ください。
ISOイメージでの入稿
マスターのISOイメージファイルをオンラインでご送付ください。
収録データでの入稿
収録するファイルをオンラインでお送りください。
プレス用CDマスターの収録時間と容量について
音楽CDの上限
音声CDプレス用のマスターには以下の上限があります。
- 最大トラック数:99トラック
- 最大収録時間:74分(念のためのマージンとして74分から更に30秒程度短いとベスト)
特に収録時間は74分を超えるとオーディオCDの規格から外れることになり、プレス後のディスクにおいてノイズ混入などの再生不備を起こす可能性があります。
マスター自体は78分程度まで作成可能ですが、74分を超えるマスターをご支給いただいた場合は品質保証の範囲外となり、当店での保証はできなくなります。
CDプレスではなくCDコピーの場合は、最大78分程度まではマスターとして使用可能です(必ずマスター作成後に全編試聴をおこない再生に問題がないことをご確認ください)。
データCDの上限
データCDのプレス用マスターの容量は640MB以内が上限となります。
特にISOやデータでのご入稿の場合は全体の容量が640MBを超えないようご注意ください。
DVDマスター入稿方法
DVDマスターは大きくわけて以下の2種類があり、対応している入稿方法が少し異なります。
- 映像DVD(DVD-Video)
- データDVD(DVD-ROM)
※厳密にはDVD-VideoはDVD-ROMに含まれますが、ここでは映像ディスク:DVD-Video、データディスク:DVD-ROMと区別します。
映像DVDの場合
DVD-Videoでの入稿
映像DVD(DVD-Video)になっているDVD-R(片面一層)を当店指定の住所までご送付ください。
※この方法はDVD-5(片面一層DVD)のみ対応しています。DVD-9(片面二層DVD)の場合はDDP形式での入稿か、もしくは映像をご支給いただき当店でオーサリングをおこないDDPマスターを作成します。
DVDコピー用のマスターとしてはこの方法が最もエラーが起こりづらいです。
DVDコピー時はDVD-Videoでのご入稿を最も推奨しています。
※動画ファイルをディスクに焼き込んだだけではデッキ再生用のDVDになりません。映像DVDを作成する場合は「オーサリング」をおこないDVD-Video形式のマスターをご支給いただくか、当店にオーサリングをご依頼ください。
DDPマスター(プラントダイレクト形式)での入稿
DDPイメージファイルをオンラインでご送付ください。
もしくはDDPのデータが収録されたDVD-RやBD-Rを当店指定の住所までご送付ください。
DDPはDVDプレス用のマスターとしては最もエラーが起こりづらい種類です。
DVDプレス時はDDPマスターでのご入稿を最も推奨しています。
※DDPマスターはDVDプレス専用のマスターとなります。DVDコピー用のマスターとしては使用できません。
DVD-9(片面二層DVD)マスターについて
DVD-9(片面二層DVD)のマスターはDDPのみ対応します。
片面二層DVDプレスをご希望でDDPマスターのご用意が難しい場合は、当店にオーサリングをご依頼ください。
ISOイメージでの入稿
オーサリング済みマスターのISOイメージファイルをオンラインでご送付ください。
※映像DVDのISOイメージ入稿はDVD-5(片面一層DVD)のみ対応しています。DVD-9(片面二層DVD)の場合はDDP形式での入稿か、もしくは映像をご支給いただき当店でオーサリングをおこないDDPマスターを作成します。
映像ファイルでの入稿
ご支給いただいた映像ファイルをもとに当店でマスターを作成します(有料)。
チャプターやメニュー画面などの設定も可能です。
詳細はオーサリングサービスページをご参照ください。
映像DVDマスター作成時の注意点
セーフティゾーンについて
DVDデッキ+テレビの環境で映像DVDを視聴した際に、PCモニター上で見えていた画面端が見えない場合があります。
映像やメニュー画面を作成する際はセーフティゾーンに注意し、画面端にセーフマージンをもうけて制作することを推奨しています。
詳細は以下のページで解説しています。
映像方式について
DVDの映像には「インターレース」と「プログレッシブ」がありますが、マスター作成の際にプログレッシブ方式で映像をエンコードしてオーサリングをおこなうと、日本向けDVDの規格である「NTSC」からは外れます。
日本国内向けの映像DVDは、映像方式が【インターレース、29.97fps】のものが正式対応です。
現在一般的に販売されている再生機器ならプログレッシブ映像も問題なく再生されることがほとんどですが、古い機種を中心に一部の視聴環境では映像が正常に再生されない可能性があります。
プログレッシブ映像のマスターでもDVDプレスやコピーはおこなえますが、納品したディスクに再生不備などが出た場合に当店での保証はできかねます。
「プレイヤーへの互換性を高くしたいが規格に沿ったマスターを作れるかわからない」という場合は、当店にオーサリングをご依頼いただければ、最適な映像ディスクのマスターを作成します。
データDVDの場合
DVD-ROMでの入稿
データDVD(DVD-ROM)になっているDVD-Rを当店指定の住所までご送付ください。
ISOイメージでの入稿
マスターのISOイメージファイルをオンラインでご送付ください。
映像DVDではなくデータDVDの場合は片面二層でもISO入稿が可能です。
収録データでの入稿
収録するファイルをオンラインでお送りください。
DVDマスターの容量について
DVDのマスターは以下の容量に収まるよう作成してください。
- DVD-5(片面一層):4.7GB
- DVD-9(片面二層):8.5GB
容量上限をオーバーしてしまう場合は、オーサリングの際に映像のビットレートを下げるなどしてサイズの調整が可能です。
Blu-rayマスター入稿方法
Blu-rayマスターは大きくわけて以下の2種類があり、対応している入稿方法が少し異なります。
- 映像Blu-ray(BDMV)
- データBlu-ray(BD-ROM)
※厳密にはBDMVはBD-ROMに含まれますが、ここでは映像ディスク:BDMV、データディスク:BD-ROMと区別します。
映像Blu-rayの場合
BDMVでの入稿
映像Blu-ray(BDMV)になっているBD-Rを当店指定の住所までご送付ください。
Blu-rayコピー時は映像ディスクでのご入稿を最も推奨しています。
※Blu-rayプレス用のマスターとしてBDMV形式のBD-Rをご支給いただく場合は、プレス用CMFマスターへの変換費用が別途追加となります。
※動画ファイルをディスクに焼き込んだだけではデッキ再生用のブルーレイになりません。映像Blu-rayを作成する場合は「オーサリング」をおこないBDMV形式のマスターをご支給いただくか、当店にオーサリングをご依頼ください。
BDCMFマスターでの入稿
CMFイメージをオンラインでご送付ください。
もしくはCMFのデータが収録されたBD-RやHDDを当店指定の住所までご送付ください。
Blu-rayプレス時はCMFマスターでのご入稿を最も推奨しています。
※CMFマスターはBlu-rayプレス専用のマスターとなります。Blu-rayコピー用のマスターとしては使用できません。
ISOイメージでの入稿
マスターのISOイメージファイルをオンラインでご送付ください。
映像ファイルでの入稿
ご支給いただいた映像ファイルをもとに当店でマスターを作成します(有料)。
チャプターやメニュー画面などの設定も可能です。
詳細はオーサリングサービスページをご参照ください。
映像Blu-rayマスター作成時の注意点
セーフティゾーンについて
BDデッキ+テレビの環境で映像Blu-rayを視聴した際に、PCモニター上で見えていた画面端が見えない場合があります。
映像やメニュー画面を作成する際はセーフティゾーンに注意し、画面端にセーフマージンをもうけて制作することを推奨しています。
詳細は以下のページで解説しています。
映像方式とフレーム数について
映像Blu-rayに収録される映像は、フルHD(1920x1080)の場合【インターレース、29.97/25フレーム】もしくは【プログレッシブ、24/23.976フレーム】のものが規格(BDMV)に正式対応しています。
BDMV規格から外れたマスターをご支給いただいた場合は、プレス工程においてエラーが起こることがあり、また問題なくプレスできても視聴環境によっては再生に支障が出る場合があります。
「プレイヤーへの互換性を高くしたいが規格に沿ったマスターを作れるかわからない」という場合は、当店にオーサリングをご依頼いただければ、動画のフレーム数にあわせた最適な映像ディスクのマスターを作成します。
データBlu-rayの場合
BD-ROMでの入稿
データBlu-ray(BD-ROM)になっているBD-Rを当店指定の住所までご送付ください。
ISOイメージでの入稿
マスターのISOイメージファイルをオンラインでご送付ください。
収録データでの入稿
収録するファイル格納したHDDを当店指定の住所までご送付いただくか、オンラインでご支給ください。
Blu-rayマスターの容量について
Blu-rayのマスターは以下の容量に収まるよう作成してください。
- BD25(片面一層):25GB
- BD50(片面二層):50GB
容量上限をオーバーしてしまう場合は、オーサリングの際に映像のビットレートを下げるなどしてサイズの調整が可能です。
注意事項
後からの入稿データ差し替えについて
お客様都合による後からのマスター、印刷データその他の差し替えや変更については、追加料金の請求および納期の変更をさせていただく場合があります。
お取り扱いできないご注文
著作権、肖像権を含む知的財産権において権利元に正式な許諾を得ていない作品、公序良俗に反する作品についてはご依頼をお断りすることがあります。
(例:市販品、レンタル商品、インターネットの動画サイトからダウンロードした作品など)
免責事項
当店は以下の不備や納期遅延、およびそれにより引き起こされる二次的被害に対して、一切の責任を負いかねます。
- ご入稿の遅れによる納品の遅延
- ご支給いただいたマスターや印刷データ、その他素材データの不備による商品の不良および納品の遅延
- プレス/コピー工場、印刷工場の生産工程における不測のトラブルによる発送の遅延
- 配送業者における配達中の事故(紛失、破損など)や天候等による納品の遅延
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