配信用の音源をCDマスター用の音源として使用すると、音量が小さすぎる場合があります。CD制作の際にご参照ください。

CDを制作するお客様へ。CDマスター用の音源の音量はじゅうぶんな大きさになっていますか?

音楽配信用に音量を調整した音源は、CD用としては音量が小さいことがよくあります。

このページで詳しく解説しますので、ご入稿の前にご確認ください。

音源の音量にご注意ください

当店のCDプレス・CDコピーサービスでは、音楽CD(音声CD)用のマスターをwavなどの音源ファイルでご入稿いただくことが可能ですが、そのご入稿いただく音源の音量が小さいことがあります。

この音量の小さい音源をよく見てみると、サブスクなどの配信用に音量を調整したもののように見受けられることがよくあります。

配信用に音量調整した音源は、CD用としては音量が小さくなっていることが多いので、ご入稿の際にはご注意ください。

お客様ご自身でマスターを作成する場合でも同様で、DDPマスターやマスターディスク(PMCD)を作る際に、配信用に音量調整した音源をそのまま使用すると、一般的なCDに比べ音量が小さくなってしまうことがあります。

CD用音源と配信用音源の比較(図解)

以下はCD用に調整した音源の波形と配信用に調整した音源の波形を比較した例です(あくまで一例です)。

CD用音源と配信用音源の比較

CD用の音源はピーク(波形のてっぺん)が-0db付近にあり、じゅうぶんに音量が上がっています。

一方、配信用の音源はピークが-6db付近までしかなく、まだ音量を上げる余裕が残されています。

配信用に用意した音源の音量が小さい理由

なぜ配信用の音源は音量が小さいことが多いのでしょうか。

SpotifyやYouTubeなど、多くのサブスクリプション音楽配信サービスや動画投稿サイトでは、ユーザーができるだけ均一の音量で様々な作品を楽しめるように、音が大きすぎる作品はプラットフォーム側で音量を小さくして聞かせています。

具体的には、各サービスで基準となるラウドネス値が定められていて、音量がその値を超えている作品は既定のラウドネス値になるよう音量を下げて再生する仕組みです。

※ラウドネス値とは
 聴感上の音の大きさをあらわす数値で、単位はLUFSもしくはLKFSです。
 規格の違いによってLUFS、LKFSと呼称が異なりますが、おおざっぱに言うと同じ意味です。

親切な機能ではあるのですが、音量を下げる際に音が変わってしまうことがあるため、アーティストとしてはあまり望ましくありません。

そこで配信にはあらかじめ基準となるラウドネス値にあわせて音量を調節した音源を使用することが多くなってきました。

基準となるラウドネス値はサービスによって異なりますが、だいたい-14~-16LUFSであることが多いです。

しかしこの-14~-16LUFSという音量は、CDの世界では小さいのです。

一般的なCDでは、ジャンルやどんな音を表現したいかでマスタリングの方向性は異なりますが、基本的にはなるべく大きな音で収録するのが一般的に望ましいとされています。

なので、配信のラウドネス値にあわせて音量調整をした音源をそのままCDプレスやCDコピーのマスターに使用すると、他のCD作品と比べて音が小さくなってしまいます。

音源ご支給の前にご確認ください

上記の理由により、最近ではお客様からご支給いただくCDマスター用の音源の音量が小さいことが増えてきました。

マスター用の音源をご入稿いただく前には、できるだけCD用の音源として適した音量のものかどうかをご確認のうえ、ご入稿ください。

当店で音量調整することも可能です

当店では原則としてお客様からご支給いただいた音源やマスターはそのまま使用します。

(極端に音量が小さい場合などは、間違いないか確認させていただく場合があります)

しかし当店にマスター作成作業をご依頼いただいた場合は、入稿時にお客様からご希望いただければ「各トラックのピークを-0dbにあわせるノーマライズ処理」をおこなってからマスターを作成することが可能です

この単純なノーマライズ処理でしたら、マスター作成費用の料金内で対応します。

本格的なマスタリングも承ります

よりしっかりした調整をおこなうマスタリングサービスもご提供しています。

単純なノーマライズ処理では各トラックの音量バランスが良くなかったり、じゅうぶんに音量を上げられなかったりします。

そこでマスタリングサービスをご利用いただくと、コンプレッサーやイコライザーなどのエフェクトを使用し本格的な調整を施して、CD作品としてのクオリティをアップさせることができます。

またサンプル音源を提出してお客様ご自身で試聴していただき、承認をいただいてからマスター作成をおこないますので、納得のいく形で制作が可能です。

詳細はマスタリングサービスページをご参照ください。

CDマスタリング

CDプレス・コピー用にぜひ音源のマスタリングサービスをご利用ください。ワンランク上のマスターをご提供します。

ノーマライズ処理について、元音源の状態によっては、ご希望通りの編集ができない場合があります。

後からの入稿データ差し替えについて

お客様都合による後からのマスター、印刷データその他の差し替えや変更については、追加料金の請求および納期の変更をさせていただく場合があります。

お取り扱いできないご注文

著作権、肖像権を含む知的財産権において権利元に正式な許諾を得ていない作品、公序良俗に反する作品についてはご依頼をお断りすることがあります。
(例:市販品、レンタル商品、インターネットの動画サイトからダウンロードした作品など)

免責事項

当店は以下の不備や納期遅延、およびそれにより引き起こされる二次的被害に対して、一切の責任を負いかねます。

  • ご入稿の遅れによる納品の遅延
  • ご支給いただいたマスターや印刷データ、その他素材データの不備による商品の不良および納品の遅延
  • プレス/コピー工場、印刷工場の生産工程における不測のトラブルによる発送の遅延
  • 配送業者における配達中の事故(紛失、破損など)や天候等による納品の遅延
マスター入稿ガイド

CD/DVD/BDプレス・コピー用マスターの作成時の注意点や入稿方法についてご案内します。

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CDコピー・盤面印刷・ジャケット印刷・パッケージ

1枚からご注文可能で即納対応のCDコピー。最速で即日出荷も可能。バルクからケース、ジャケットセットまでおまかせください。

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